「今日は上か、下か」を毎朝どうやって決めていますか?

複雑なインジケーターに頼るより、前日の高値と安値だけを使う方が、
シンプルかつ再現性の高いバイアスが立てられます。

この記事では、ICT(Inner Circle Trader)の概念をベースに、デイリーバイアスの立て方からNext Day Modelを使った翌日予測、実際のエントリーへの落とし込みまでを体系的に解説します。


デイリーバイアスとは何か

デイリーバイアスとは、その日のトレードの方向性(上か下か)をあらかじめ決めておくことです。

バイアスなしにトレードすると、価格が上がっても下がっても
「買い?売り?」と毎回迷い、結果として根拠のないエントリーが増えます。

デイリーバイアスを持つことで、「今日は上昇セットアップのみ取る」「今日は下落セットアップのみ取る」という明確な基準ができます。


前日高値・安値を使ったバイアスの立て方

基本の考え方

毎朝チャートに引く2本のライン:

  • 前日高値(Previous Day High)
  • 前日安値(Previous Day Low)

今日の価格は以下の3つのどれかに動きます。

  • 前日高値を更新する(上昇バイアス)
  • 前日安値を更新する(下落バイアス)
  • どちらも更新しないレンジ(様子見)

ほとんどのケースで前日高値か前日安値のどちらかが更新されます。

「今日の価格は前日高値と前日安値、どちらを目指しそうか?」

この問いがバイアスの出発点です。

前日高値・安値は反転のフレームにもなる

前日高値・安値は「次の目標値」として使えるだけでなく、反転をフレーム化するゾーンとしても機能します。

価格が前日高値に到達したとき、終値がその高値の上につかない場合は反転のサインです。
同様に、前日安値に到達して終値が安値の下につかない場合、反転して前日高値へ向かう可能性が高まります。

このサイクルを繰り返しながら毎日バイアスを更新していくことが、精度の高いトレードにつながります。


週足の高値・安値によるフレーム

前日高値・安値と同じ考え方を、前週の高値(Previous Week High)と
安値(Previous Week Low)にも応用できます。

週の開始時に前週の高値と安値をチャートに引いておき、
今週の価格がどちらに向かうかを確認します。

活用方法は2つです。

反転のフレームとして:
前週高値圏に価格が到達して上抜けられない場合、前週安値へ向けた下落を想定します。

Draw on Liquidityのターゲットとして:
プレミアム域で反転した後、前週安値を最終目標に据えます。

週足レベルで大きな方向性を把握してから日足・時間足に落とし込むと、バイアスの精度が高まります。


ディスプレイスメントの失敗:反転の最重要サイン

「ディスプレイスメントの失敗(Failure to Displace)」とは、価格がスイングポイントを一時的に超えたにもかかわらず、終値がその外側につかない状態のことです。

安値のディスプレイスメント失敗:
スイング安値を下抜けたが、終値が安値の上に戻ってきた
→ バイアスは上方向へ転換

高値のディスプレイスメント失敗:
スイング高値を上抜けたが、終値が高値の下に戻ってきた
→ バイアスは下方向へ転換

重要なのは「終値がどちらにつくか」です。ヒゲではなく、ローソク足の実体(終値)がスイングポイントの外側にあるかどうかを確認してください。


Next Day Model:翌日のローソク足を予測する

Next Day Modelは、ディスプレイスメントの失敗とPDアレイ(フェアバリューギャップ、オーダーブロックなど)を組み合わせて、翌日のローソク足の方向性を予測するモデルです。

上昇ローソク足を想定するケース

安値(スイングローや前日安値)を下抜けたが終値が戻ってきた翌日:
始値 → 安値 → 高値 → 終値(上昇)を期待

つまり、まず安値をつけてから高値へ向かう動きです。

下落ローソク足を想定するケース

高値(スイングハイや前日高値)を上抜けたが終値が戻ってきた翌日:
始値 → 高値 → 安値 → 終値(下落)を期待

まず高値をつけてから安値へ向かう動きです。

このバイアスはDraw on Liquidity(流動性の引き先)に到達するまで継続して使い続けることができます。


実践:デイリーバイアスからエントリーへの落とし込み

ロンドンセッションの例

ステップ1:日足でバイアスを確認
前日高値を終値で上抜けられていないため、下落バイアスを立てる。前日安値またはスイングポイントをターゲットに設定。

ステップ2:1時間足でロンドン開始前後を見る
深夜0時(ミッドナイト)の始値をマーク。ロンドン開始にかけて高値へのSWEEP(だまし上げ)が発生するかを待つ。

ステップ3:5分足でエントリー
1時間足でSWEEPと急激な下落(ディスプレイスメント)が確認できたら、5分足のFVGへのエントリーを検討。

  • SL:SWEEPした高値の上
  • TP:前日安値またはスイングポイント

ニューヨークセッションの例

ステップ1:日足でバイアスを確認
前日安値がSWEEPされてレンジ内に戻ってきた状態。Next Day Modelより上昇バイアスを設定。ターゲットはスイング高値。

ステップ2:1時間足でNYキルゾーンを確認
ニューヨーク時間の重要な時間帯前後の動きを確認。1時間足のFVGをターゲット近くの注目ゾーンとして設定。

ステップ3:5分足でエントリー
5分足のFVGへのロングエントリーを実行。

  • SL:直近安値の下
  • TP:スイング高値付近(RR2〜2.5程度)

毎朝の思考プロセス:まとめ

毎日このフローを繰り返すだけです。

① 前日高値・安値をチャートに引く
② 前週高値・安値もチャートに引く
③「今日の価格はどちらを目指しそうか?」を決める
④ ディスプレイスメントの失敗がないか確認する
⑤ バイアスが決まったらセッションでエントリーを待つ
⑥ FVGへのエントリーでRR3以上を確保して実行

毎日このシナリオが完璧に当てはまるわけではありません。
しかし、この枠組みを持つだけで「今日何を待つべきか」が明確になり、
根拠のないエントリーを大幅に減らすことができます。


まとめ

ICTデイリーバイアスの立て方:

  1. 前日高値・安値をチャートに引く
  2. 前週高値・安値で大きな方向を確認する
  3. ディスプレイスメントの失敗(終値の位置)を確認する
  4. Next Day Modelで翌日の方向性を想定する
  5. セッション(ロンドン・ニューヨーク)でFVGエントリーを狙う

複雑なインジケーターは不要です。
前日・前週の高値と安値という「シンプルな2本のライン」からトレードの全体像が見えてきます。


XAUUSDでこのデイリーバイアスを使いながら、プロップファーム認定を目指してトレード記録を毎日発信しています。

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